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ハロルドとモード(EXシアター六本木) [演劇]

コリン・ヒギンズ原作の「ハロルドとモード」を観るのは、これで3回目。
最初は、三浦涼介くんのミュージカル「ハロルドとモード」(あうるすぽっと、2007)、次は、西島隆弘くんのストレートプレイ「ハロルドとモード」(天王洲銀河劇場、2008)、そして今回は、生田斗真くんの朗読劇「ハロルドとモード」。

G2さん上演台本・演出の朗読劇は思った以上に笑える内容でした。時節柄、大声で笑えず、くすくす笑いでしたけど。

10月7日に36歳になる生田斗真くんが演じるハロルド(設定は19歳)は可愛くて、確かに19歳に見えました。双眼鏡で覗くと肌にお歳を感じましたけど。多分、20歳で演じた三浦涼介くんや22歳で演じた西島隆弘くんよりも19歳に見えます。

87歳の黒柳徹子さんが演じるモードは79歳という設定。原作が書かれた1970年代の79歳は、今の89歳ぐらいの感じでしょうか。ほぼリアルな闊達で自由奔放なお婆ちゃんです。

秋本奈緒美さんが演じる、ハロルドの度を超したというよりも、常軌を逸したイタズラにも全く動じない母親も素敵です。

【STORY】
自分らしく生きる破天荒な79 歳の女性・モード(黒柳徹子)と、狂言自殺を繰り返す愛に飢えた19歳の少年・ハロルド(生田斗真)という、真逆の死生観を持つ二人。
共通の趣味である"赤の他人のお葬式への参列"で、何度か顔を合わせたことにより仲が深まり、ハロルドは次第にパワフルな生き方のモードに惹かれていく。周囲の人々は二人の交際にひどく反対するが、おかまいなし。生きることの楽しさをモードから学んだハロルドは、モードの80歳の誕生日パーティーを開くのだが……。

『ハロルドとモード』
作 コリン・ヒギンズ
上演台本・演出 G2
出演 黒柳徹子、生田斗真、趣里、浜田信也、相島一之、秋本奈緒美
公演期間 2020年9月28日(月)~10月3日(土)
会場 EXシアター六本木
公式HP https://haroldandmaude.jp/
ハロルドとモード.jpg
ハロルドとモード2.jpg
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『小野寺の弟・小野寺の姉』 [演劇]

2013年8月4日(日) 13:00開演
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舞台『小野寺の弟・小野寺の姉』◆◆
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片桐はいり×向井 理。
初の姉弟役!!でコメディに挑みます。2人は、しっかりしていて、人の世話をするのが好きで、男性には消極的な姉より子と良い奴なのにちょっと無愛想で無頓着な進を演じます。
脚本・演出家の西田征史(代表作/アニメ「Tiger&Bunny」ドラマ&映画「怪物くん」「妖怪人間ベム」)の待望の小説をもとに自身が完全にオリジナル脚本そして演出!!
ささやかで温かな、そしてちょっとおかしい、他愛のない1日を描いたハートフル・ヒューマン・コメディ。
お楽しみに・・・。

【公演概要】
■公演期間:2013年7月12日(金)~8月11日(日)
■料 金  :S席 9,000円 A席7,000円 学生席 5,250円(全席指定・税込)
■会 場  :天王洲 銀河劇場
■原作・脚本・演出:西田征史
■出 演  :片桐はいり/向井理/木南晴夏/野村周平/森谷ふみ/平田敦子/片桐仁/山内圭哉 ほか
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舞台「銀河英雄伝説 初陣 もうひとつの敵」 [演劇]

2013/08/03(土) 17:00開演

公演名:舞台「銀河英雄伝説 初陣 もうひとつの敵」
公演日:2013年8月1日(木)~2013年8月6日(火) 全7回公演
会場名:日本青年館 大ホール
原作:田中芳樹「銀河英雄伝説」シリーズ(創元SF文庫刊)
製作/プロデューサー:多賀英典 ステージプロデューサー:ヨリコジュン
脚本:川光俊哉
演出:大岩美智子
〈公演日程〉
8月1日(木)18:30
8月2日(金)18:30
8月3日(土)12:00/17:00
8月4日(日)12:00
8月5日(月)18:30
8月6日(火)18:30
会場:日本青年館大ホール
料金:S席 \7,900ギャラクシー1階席 \6,800ギャラクシー2階席 \6,000(税込み)
〈キャスト〉
ラインハルト・フォン・ミューゼル 間宮祥太朗/ジークフィリード・キルヒアイス 橋本淳/アンネローゼ・フォン・ミューゼル 白羽ゆり/ウォルフガング・ミッターマイヤー 根本正勝/オスカー・フォン・ロイエンタール 藤原祐規/シドニー・シトレ 三上市朗/グレゴール・フォン・クルムバッハ 岸祐二/ジャン・ロベール・ラップ 三上俊/グレーザー 鈴木健介/ベーネミュンデ・シュザンナ 広田レオナ/ヤン・ウェンリー 田中圭/他
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舞台『タンブリング』vol.4 [演劇]

舞台『タンブリング』vol.4

公演日:2013/08/03(土) 13:00開演
会場名:赤坂ACTシアター

チケット料金:全席指定(全席指定) 7,800円
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演出・振付:増田哲治(TETSUHARU)
脚本:広田 光毅

出演:中尾明慶 武田航平 佐野岳 聖也 池岡亮介 安川純平 本田礼生/彩吹真央ほか

■公演概要
•公演日
2013年8月1日~4日,8月13日~19日ほか
8月1日19:00~
8月2日19:00~
8月3日13:00~/18:00~
8月4日12:00~/17:00~
8月13日19:00~
8月14日19:00~
8月15日14:00~
8月16日19:00~
8月17日13:00~/18:00~
8月18日休演日
8月19日13:00~
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THE ALUCARD SHOW [演劇]

公演名   : THE ALUCARD SHOW
会場名   : AiiA Theater Tokyo
公演日時  : 2013/08/02(金) 18:30開場 19:00開演
 席種・料金 : 全席指定 \6,500
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小栗旬主演「時計じかけのオレンジ」や、阿部サダヲ主演「八犬伝」など、幅広いジャンルの舞台を精力的に手がける奇才演出家、河原雅彦。
Perfume、YUKIなどのアーティストの振付の他、ミュージカル「黒執事」や雪之丞一座「サイケデリックペイン」など舞台の振付でも注目を集めている気鋭振付師、MIKIKO。
この二人がタッグを組んで、音楽、ダンス、映像に溢れた新感覚パフォーマンスショーを創り上げます!

■日時
2013年8月2日(金)~25日(日)
■会場
AiiA Theater Tokyo

■演出
河原雅彦
■振付
MIKIKO
■CAST
松下優也 平間壮一 植原卓也 橋本汰斗 加藤真央 岡本晋吾 横尾瑠尉 / 大段沙織 講免綾 篠原沙弥 中江友紀 沼田由花 脇坂江梨沙 /
酒井敏也 高田聖子 真琴つばさ

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10月の観劇結果 [演劇]

10月 2日 (土) 人生はショータイム(新宿全労済ホール)
10月 3日 (日) ACT 泉鏡花(東京グローブ座)
10月 3日 (日) 花咲ける青少年(青山・草月ホール)
10月 6日 (水) ゲキ×シネ「蛮幽鬼」(Tジョイ新潟万代)
10月 9日 (土) 今の私をカバンにつめて(青山円形劇場)
10月 9日 (土) abc ★赤坂ボーイズキャバレーSpin Off『裏』(新宿シアターサンモール)
10月 15日 (金) 「ストラルドブラグ~魔神邂逅~」(新宿シアターサンモール)
10月 16日 (土) ―THE BUTTERFLY EFFECT― ~Neo Loneliness(池袋シアターグリーン)
10月 16日 (土) 薄桜鬼(天王洲銀河劇場)
10月 17日 (日) エリザベート(帝国劇場)城田x浦井
10月 21日 (木) ふしぎ遊戯(中野ザ・ポケット)
10月 22日 (金) ジッパー!(東池袋あうるすぽっと)
10月 23日 (土) ウエスタンモード(天王洲銀河劇場)
10月 23日 (土) カエサル(日生劇場)
10月 24日 (日) じゃじゃ馬馴らし(さいたま芸術劇場大ホール)
10月 29日 (金) 遺産相続。(下北沢駅前劇場)
10月 30日 (土) 源氏物語featuring大黒摩季~ボクは十二単に恋をする~(天王洲銀河劇場)
10月 31日 (日) アメリカ(新潟りゅーとぴあ)
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【コメント】
 10月は結局増えて、演劇17本、ゲキ×シネ1本の計18本でした。
 とりあえず今月のベスト3を選ぶと

源氏物語featuring大黒摩季~ボクは十二単に恋をする~(天王洲銀河劇場) 物語は光源氏と藤壺との出会いから、夕霧が生まれて、葵上が亡くなるまで、ですが、堅苦しいイメージの古典作品「源氏物語」がこんなに面白いとは思いませんでした。
 岡本貴也さんのコメディは、なかか面白い。
 鈴木勝吾くんの初舞台です。舞台で観た生の鈴木勝吾くんは篠田光亮くんに似ていました。

じゃじゃ馬馴らし(さいたま芸術劇場大ホール) 男尊女卑やDV(Domestic Violence)など、現代においては、何かと物議を醸す作品を蜷川幸雄さんは徹頭徹尾、喜劇に仕立て上げて、楽しませてくれました。
 原作、翻訳は同じでも、倉田淳さんのStudio Life版とは、かなり違います。
 ルーセンショーの身代わりを務める召使いのトラーニオ(田島優成)がとても面白かった。田島優成(亮)くんは、初舞台のTPT「いさかい」(2008年、ベニサン・ピット)でも観ているのですが、随分、成長した感じです。

カエサル(日生劇場) 「エリザベート」(帝国劇場)や「ジッパー!」(東池袋あうるすぽっと)も良かったのですが、「エリザベート」は再々々演だし、「ジッパー!」では3つとも喜劇(コメディ)になってしまうので、「カエサル」にします。
 松本幸四郎さんに尽きます。

番外編として、

ゲキ×シネ「蛮幽鬼」(Tジョイ新潟万代) 劇団新感線の舞台「蛮幽鬼」はともかくとして、ゲキ×シネ「蛮幽鬼」も、こんな面白いとは思いませんでした。
 早乙女太一くんの外部公演としての初舞台、祝祭音楽劇「トゥーランドット」(2008年、赤坂ACTシアター)の時は、可愛いお兄さんでしたが、「蛮幽鬼」では、精悍な剣士でありました。
 堺雅人さんがあんなに殺陣ができるとは知りませんでした。

ACT 泉鏡花(東京グローブ座) 色々と評価の分かれる作品ですが、近藤正臣さんが素敵だったので、満足しています。
 テレビや映画では昔から観ていますが、近藤正臣さんの舞台を観たのは初めてでした。


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「真夜中のパーティー」(渋谷) 阿部力 内田滋 右近健一 中村昌也 徳山秀典 ☆☆☆ [演劇]

【作】 マート・クローリー
【訳】 小田島恒志
【演出】 青木豪
【出演】 阿部力 内田滋 右近健一 中野英樹 浜田学 中村昌也 徳山秀典 村杉蝉之介 山崎樹範
【会場】 PARCO劇場
【日程】 2010年7月4日(日)~19日(月・祝)
【料金】 6,500円
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【感想】
 一言で言えば、古典的な名作、あるいは時代劇ですが、米国での初演が1968年(昭和43年)と、右近健一さんや中野英樹さんが生まれた年ですから、仕方ないでしょう。

 1960年代後半、ベトナム戦争の時代、また、米国では公民権運動(黒人解放運動)の時代、まだ、ゲイの多くがクローゼットに閉じこもり、世間にはゲイであることを隠して、ひっそりと生きていた時代。それでも、週末には一夜の相手を求めて、夜の街を数多くのゲイが徘徊していた時代。
 そんな時代背景の芝居です。

 もう少し時代が下って、1980年代になると、エイズ(AIDS/HIV)がゲイの世界に蔓延し、「レント(RENT)」の世界となる。クローゼットに閉じ籠もったままで死ぬか、生きるためにクローゼットから出て戦うか、多くのゲイが選択を迫られる。


 マイケル(阿部力)やドナルド(内田滋)は、ゲイであることに悩み、精神科医に通う。劇中では、はっきりと語られないが、ドナルドがニューヨークを嫌悪するのは、ホモフォビアに襲われたからかも知れない。
 自由と民主主義の国アメリカは、偏見と差別に満ちた国でもある。ゲイだという理由だけで、あるいは、黒人だと言う理由だけで、通りを歩いていたら、殺されることもある。それに比べれば、俗に平和呆けとも言われるが、日本は実に幸せな国である。

 ユダヤ人でもあるハロルド(村杉蝉之助)は、そんな米国で戦い、力強く生きてきたゲイの一人。おネェ丸出しで、よく言えば、ニューハーフ、普通に言えば、オカマのエモリー(右近健一)や、黒人のバーナード(浜田岳)も、クローゼットに納まり切れなかったゲイ達の一人。

 妻子持ちのハンク(中野英樹)は、ラリー(徳山秀典)との愛のために、妻子と別れる決意をする真面目で誠実という希少なゲイの一人。一方、恋人のラリーは、ハンクを愛していても、他の男とも平気で寝る(セックスする)ような節操のない、どこにでもいるゲイの一人。ただし、ハンクもラリーも、ゲイであることや、自分の生き方(男のために妻子を捨てる、行きずりの男と寝る)を恥じたり、嫌悪したりはしていない。

 男娼のカウボーイ(中村昌也)は、少し変わっている。オツムが弱くて、ゲイと言うよりも、ウリ専のボーイという感じ。必ずしもゲイではないが、男性とのセックスを嫌悪したりせず、素直に受け入れてしまう存在。難しいことを考えていない、物事を深く考えていないだけかも知れない。

 そして、マイケルの大学時代の友人、弁護士のアラン(山崎樹範)は、ゲイや黒人を嫌悪する、当時の米国としては、ごく普通の白人エリートの一人。妻子を持つ教師であるハンクに対して、当然のごとく、親近感を抱き、オカマや黒人、ユダヤ人を当然のごとく、嫌悪する、当時の米国社会の象徴のような人間。

 以上のような時代背景を念頭に置きつつ、芝居を眺めると、それなりに楽しめます。


 さて、9人のキャスト、それぞれに面白い人達なので、少しずつですが、感想・印象を書いておきます。

 まず、主演の阿部力くんは、失礼ながら、こんなに芝居のできる役者とは知りませんでした。ドラマ「花より男子」の印象が強かったのですが・・・。
 この「真夜中のパーティー」では、9人の内、誰を主役にしても芝居が成り立つと思うのですが、今回、青木豪さんの演出は、マイケルが主役だと思いましたし、阿部くんは、それに十分応えています。
 本来、阿部くんは、もっと自信に満ちた、強い男を演じた方が似合うと思うのですが、今回、マイケルは、とても弱い男です。その弱さが今回、しっかり出てて、なかなか良かった。

 マイケルの恋人ドナルドを演じた内田滋くんは、芸達者な俳優という認識だったので、今回も、また、変わった役に挑戦しているなと思いました。2枚目なのか3枚目なのか、男なのか女なのか、その時々、舞台によって、色々と演じ分けられるのが内田くんの魅力でしょう。
 マイケルに接するときのドナルドと、ラリーに接するときのドナルドは、別人のようです。どちらかというと、ラリーに色目を使うドナルドの方が好きですけど・・・。

 右近健一さんは、河原雅彦さん演出の「EVIL DEAD THE MUSICAL~死霊のはらわた~」とか、劇団☆新感線の「薔薇とサムライ~GoemonRock OverDrive~」とか、これまで何度か舞台を拝見していますが、エモリーを演じなくても、面白い役者です。
 それに、今回は歌いませんでしたけど、歌えば、かなり上手です。

 中野英樹さんは、映画「遠くの空に消えた」や映画「UDON」で、観ているようなのですが、記憶にないので、今回が事実上、初見です。
 真面目で誠実ではあるけれど、面白味に欠けて、そうハンサムとも言えないハンクを「ラリーは、こんな男の一体、どこが良いんだ?」と、観客に思わせるような男として、演じてくれています。
 非常に個人的な意見ですけど、ハンクとラリーのような、根っからの浮気者と嫉妬深い一途な男とのカップル、好きです。

 浜田学さんは映画「陰日向に咲く」(ホームレスの父親を迎えに来る野球選手の役)で拝見していますが、その時は、それ程、印象には残っていませんでした。
 今回は、黒人のゲイという、ややもすれば、暗くなる役をコミカルに演じています。

 中村昌也くんは、とにかくデカイ。
 「ビロクシー・ブルース」とか舞台「パッチギ」でも目立ちましたけど、今回も、ガタイの大きさで目立ってます。それにしても、頭の弱い、大男の役から、そろそろ卒業しないといけないかも知れません。

 徳山秀典くんは・・・髪型が凄い。最初に登場した時は、エルドラドの似非フランス人かと思ってしまった。しゃべり方も、遊び人と言うよりは、何かホストっぽかった。演出なのか、役作りなのか、正直、それはちょっと違うだろう、と思ってしまいました。

 ところが、後半、「一人の男だけでは満足できない、色んな男と恋をして寝たいんだ、それが俺だ、それを受け入れろ」と実に身勝手で、無茶苦茶なことを恋人のハンクに要求する辺りから、がらりと人が変わって、面白くなる。
 さらに、ハンクに電話を掛けて、愛の告白をする頃には、すっかり可愛くなってしまって、そのままハンクの待つ2階のベッドルームへ・・・。

 ちなみに、個人的には、ハンクには、わがままなラリーに対して、「そんなの絶対に嫌だ、馬鹿じゃない」と怒って欲しいところですが、素直に「受け入れられるように努力する」という辺りに、ハンクは男(タチ)で、ラリーが女(ウケ)だなと思ってしまいました。

 村杉蝉之助さんは、昨年の「バンデラスと憂鬱な珈琲」を見損ねているので、初見です。(「バンデラスと憂鬱な珈琲」は、今年、WOWOWで放送したものを録画してある筈なのですが、まだ観てません。)
 本当は、とても弱いのに、色んなもので武装して、戦いながら生きているハロルドを実に不思議に演じています。

 山崎樹範さんはテレビ中心で舞台に余り立たない所為か、やはり初見です。
 この「真夜中のパーティー」の中で、アランは唯一のヘテロ(ノンケ)、部外者・ヨソ者と言うだけでなく、ある意味、悪役です。それも、単純に悪いだけの悪役ではなく、善良な悪役です。
 善意に満ちた普通の市民が何の悪気もなく、他人に害を与えてしまうということを示す、さり気ない悪っぽさが良かったと思う。


 ☆☆☆☆四つでも良かったのですが、如何せん時代劇だなぁと思ってしまったのと、もう少し現代風にアレンジしても良かったのではないかと思ったので、☆☆☆三つです。

 個人的には、ハンクとラリーのその後を二人のベッドライフも含めて、少し観てみたい気もする。
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*pnish* on vol.7「マツリコント」(青山円形劇場) 浅沼晋太郎 [演劇]

【作・演出】 浅沼晋太郎
【出演】 *pnish*(佐野大樹、森山栄治、鷲尾昇、土屋裕一)
【日程】 2009年7月11日(土)~18日(土) 全11回公演
【会場】 青山円形劇場
【名古屋公演】 2009年7月25日(土)、26日(日) テレピアホール
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【コメント】
 浅沼晋太郎さんの脚本は、一言で言えば、理系の推理小説のような楽しさがある。

 小道具や台詞、役者の動きなど、舞台上のあちらこちらに伏線が貼ってある。一度、観終わってから、もう一度、同じ舞台を観ると、なるほど、そうだったのかと納得するような設定も少なくない。

 また、何事にも理屈を付けたがる癖があって、意味のない笑いや、ナンセンス・ギャグとは一線を画す、品の良さがある。下ネタやイジメで、笑いをとるやり方もあるが、こういう上品な、あるいは、ちょっと嫌みな笑いも悪くない。

 さて、少しネタばらしを覚悟して書いてしまうと、*pnish* on vol.7の3つのショートコントの一つ、「マツリコント」で、喫茶店のテーブルの上には、コップが3つしかない。登場人物は、*pnish*の4人、「カン(森山栄治)」、「コン(鷲尾昇)」、「ソウ(佐野大樹)」、「サイ[祭](土屋裕一)」であるにもかかわらず。

 マツリ(土屋裕一)がいくら呼び掛けても、マスターは全く返事をせずにシカト(無視)している。その理由を、マツリら4人が高校時代から、水だけ注文して、持ち込みで食事をするタチの悪い連中だからと、最初は、もっともらしい説明を登場人物にさせているが、実はマスターのシカトの本当の理由は別にある。

 テーブルの上には、4つ目のコップの代わりに、テレビのリモコンが置いてある。マツリがテレビを付けると、高校時代のイジメの仕返しに、大人になった元いじめられっ子がいじめっ子を殺したという事件のニュースが流れ、かつてソウスケ(佐野大樹)を苛めていたのでは?と怯えるマツリはビビって、慌ててテレビを消す。しかし、そのニュースの前に流れる高速道路の玉突き事故で、多数の死傷者という背景のようなニュースに、実は謎を解く、大きな意味がある。

 その他にも色々とあると思いますが、詳しくは、自分でご覧になって、確かめて見てください。

 浅沼さんの脚本による次回作は、佐野瑞樹さんらが出演する「真夏論-macron-」(7月25日~8月2日、新宿村LIVE)です。
タグ:浅沼晋太郎
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「劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎・壊<Punk>「蜉蝣峠」」(赤坂ACTシアター) 古田新太 堤真一 勝地涼 木村了 橋本じゅん 右近健一 加藤学 [演劇]

【解説】
 新感覚の時代劇、“いのうえ歌舞伎・壊〈Punk〉”発進!
 劇団☆新感線の公演の中で、最もドラマ性に重きを置くのが“いのうえ歌舞伎”シリーズです。特に近年、人間模様、感情の動きを丁寧に描き、これまでよりもさらに“お芝居”としてじっくり魅せる方向性を示すようになってきたこのシリーズ。今回は“いのうえ歌舞伎・壊〈Punk〉として、また新たな可能性を探ることになりました。
 脚本を担当するのは、人気脚本家にして演出家でもあり個性派俳優でもある大人計画・宮藤官九郎。06年の『メタルマクベス』に続き、作家としては二度目の新感線への参加となります。宮藤にとっては、ここまで本格的な“時代モノの舞台”に取り組むのは初めてのこと。シリアスな展開の中にも笑いと毒が散りばめられた、新感覚の時代劇となるはずです。
 さらなる飛躍を求め、時代モノの舞台という概念、そしてこれまでの“いのうえ歌舞伎”のイメージをもブチ壊す舞台を目指します。

【物語】
 荒涼とした街道、ここは蜉蝣峠。この峠で人を待つ闇太郎(古田新太)は、過去の記憶がない。たまたま通りかかった元役者で、不倫の果てに去勢された元男の銀之助(勝地涼)と出会い、二人は連れだって峠を下り、ろまん街へと降りて行く。
 そこは、ならず者が集まる無法地帯。飯屋の亭主・がめ吉(梶原善)によると、この街は、義兄弟の立派<りっぱ>(橋本じゅん)と天晴<あっぱれ>(堤真一)との間で、ウズラの親分(インディ高橋)亡き後、跡目争いが起こっているという。
 がめ吉の店にいたお泪(るい)(高岡早紀)は、闇太郎と知り合いだというが、闇太郎には思い出せない。そんな闇太郎に、がめ吉は昔、ウズラの親分らが殺された事件の話を始める。
 そんな中、やみ太郎(右近健一)を知っているという立派の息子・サルキジ(木村了)が江戸から帰って来て、・・・

【作】 宮藤官九郎
【演出】 いのうえひでのり
【出演】 古田新太 堤真一 高岡早紀 勝地涼 木村了 梶原善 粟根まこと 高田聖子 橋本じゅん 右近健一 逆木圭一郎 河野まさと 村木よし子 インディ高橋 山本カナコ 礒野慎吾 吉田メタル 中谷さとみ 保坂エマ 村木仁 少路勇介 川原正嗣 前田悟 教祖イコマノリユキ 武田浩二 藤家剛 工藤孝裕 矢部敬三 川島弘之 加藤学 根岸達也 安田桃太郎 葛貫なおこ 角裕子 水野伽奈子 二平夏初 北川響 佐々木光弘 高木珠里 西川瑞 浜田麻希 坂東工 眞中幸子
【日程】 2009年3月13日(金)~4月12日(日) 全36回公演 ※プレビュー公演 2009年3月11日(水)
【会場】 赤坂ACTシアター
【料金】 S席11,000円 A席9,000円 ※プレビュー公演:S席9,000円 A席7,000円
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【感想】
 いのうえ歌舞伎を観たのは初めてです。
 「ダークで男っぽいテイストの舞台」という話でしたが、「ブラックでエロっぽい舞台」という感じで、最後は、闇太郎(古田新太)と天晴(堤真一)の一騎打ちです。

 難しいことは考えずに、大衆娯楽と割り切って、ただひたすら楽しめば良い作品であります。
 感想は「面白かった」の一言で十分でしょう。

 主人公、過去のない男、闇太郎を演じる古田新太さんは、どんな役をやっても、不良王族、不良神様、不良青年・少年になってしまいます。
 やみ太郎の幼なじみで、天晴の女中、お泪(るい)を演じるのは、高岡早紀さん。
 闇太郎の相棒、銀之助を演じるのは、勝地涼くん。銀之助は『お馬鹿』という設定ですが、勝地くんも似たようなものだとか言う話も・・・。

 すぐに刀を振り回す暴れん坊、天晴を演じるのは、堤真一さん。今回は、軍鶏(しゃも)の着ぐるみも着てくれます。
 天晴のライバル、小心者のヤクザ、立派を演じるのは、橋本じゅんさん。
 天晴の姉であり、立派の妻でもある、お寸を演じるのは、高田聖子さん
 立派の息子(娘)サルキジを演じるのは、劇団☆新感線に初参加の木村了くん。木村くんは、少女時代のおるい(泪)も演じます。意外と筋肉質の木村くんの女装姿は、米原幸佑くんに似ています。
 今回、木村くんは二役を演じますが、どちらも女性と言うことで・・・、映画「ムーンライト・ジェリーフィッシュ」で、藤原竜也くんの弟、薄幸の美少年を演じて以来、やはりそういうイメージなのでしょうか。

 歌の旨い、本物のやみ太郎を演じるのは、右近健一さん。歌唱監督も務めています。
 役に立たない用心棒の流石先生を演じる粟根まことさは、湯澤幸一郎さんに似ています。
 加藤学くんもヤクザの一員や公儀の捕り方の一員として出演しています。

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TWIN-BEATプロデュース「アロマ」(東京芸術劇場小ホール2、池袋) 秋枝直樹 Luke.C 小島裕、井澤崇行 [演劇]

【解説】
 劇団猫☆魂が2008年に上演した「アロマ」をTWIN-BEATプロデュースでリメイク。
 現在の東京を背景に、夢を描いて上京するも周囲に押し流され、儚く夢破れた若者たちの群像劇。POPでスピーディーなシーンの連鎖、幾つかの物語が同時進行するシナリオを、生演奏をBGMに多彩なキャストが演じます。

【物語】
 ハルキ(秋枝直樹)は「何か」を求めて田舎から上京するも、30歳を過ぎた今では俗に言う“ネットカフェ難民”。家も無く、日雇い労働の生活。
 カオリ(秋澤弥里)とアイ(鈴木麻衣花)は高校時代からの友人で、お互い夢を描き、上京していた。
 カオリは元美容師のフリーター。今は彼氏のミツオ(Luke.C)との結婚を夢見ている。
 アイは元アイドルの売れない女優。マネージャーのマスダ(高木俊)の画策で、人気俳優イジュウイン(井澤崇行)と共演する。
 カオリの誕生日、ミツオはカオリにプロポーズするが、二人はハルキの運転するトラックに跳ねられて・・・。

【作・演出】 西永貴文(猫☆魂)
【出演】 秋枝直樹 鈴木麻衣花 秋澤弥里 多根周作 岸潤一郎 高木俊 Luke.C 井澤崇行 小島裕 大森華恵 久保梓 Wキャスト(A/B) まっちゃん(A)/あゆべえ(B) 向出淳拓(A)/中野麻衣(B)
【バンド】 松本恵理 岡崎保憲 石倉久幸 小園竜一 田中まさよし
【日程】 2009年3月18日(水)~22日(日) 全8回公演
【会場】 東京芸術劇場・小ホール2(池袋)
【料金】 前売4,500円、当日4,800円(全席指定・税込)

【登場人物】
 秋枝直樹=ハルキ・・・・ネットカフェ難民
 鈴木麻衣花=アイ・・・・元グラビアアイドル
 秋澤弥里=カオリ・・・・元美容師
 多根周作=キタノ・・・・新進気鋭の映画監督
 岸潤一郎=カメオ・・・・アイの熱烈なファン(ストーカー)
 高木俊=マスダ・・・・・アイのマネージャー
 Luke.C=ミツオ・・・・・カオリの彼氏、香水のセールスマン
 井澤崇行=イジュウイン・サブカル系人気俳優
 小島裕=ミズシマ・・・・カオリのバイト先(ツタヤ)の同僚
 大森華恵=ツルオカ・・・ミツオが入院している大学病院の医師
 久保梓=ユイ・・・・・・カオリがよく聞いていたバンドのサポーター
 まっちゃん/あゆべえ=ミサコ・・・ハルキが寝泊まりしているネットカフェの店員
 向出淳拓/中野麻衣=コンゴウチ・・ハルキの母の介護士
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【感想】
 ストーリーそのものは、ユイ(久保梓)のエピソードが加わったぐらいで、猫☆魂による昨年の初演時と余り変わっていませんが、前作では、かなり強引だったタイトル「アロマ(香り)」とストーリーとのこじつけも、今回は、かなりこなれた感じです。
 イジュウインの体臭、ミツオの売る香水、カオリの髪の香りなどをキーワードに物語は展開し、何とか「アロマ」というタイトルの物語に仕上がっています。

 主人公は、今や劇団猫☆魂の看板役者となってしまった元観客の秋枝直樹さんが演じるハルキです。田舎に病気の母を残し、一旗揚げようと都会に出て来た、見栄っ張りで、格好を付けたがる30過ぎの男が刑務所暮らし等の紆余曲折を経て、最終的に分相応の生活を始めるために、田舎へ帰るという物語です。

 どうしても、前作と比べる形になってしまいますが、高木俊さんが演じるマスダとLuke.Cくんが演じるミツオが今回は、今一の出来でした。前作では、マスダは朽木正伸さん、ミツオは小島裕くんが演じています。

 西永貴文さん作・演出の「MURAISM」で霊感を持つ怪しげな神主を演じて、主役のプラスイズムの4人を圧倒していた朽木正伸さんと比較されては、高木さんも辛いかなと思うが、Luck’sくんは、もうちょっと華やかさがあっても良いように思う。
 真面目で一途な好青年なら、小島裕くんの方が似合うし、折角、目立つ顔をしているLuke.Cくんに演じさせるのだから、それこそ派手な詐欺師のような役にしてしまって、キザでダンディ、嫌みなエリートっぽいミツオにしても良かったのではないかと思う。

 井澤崇行さんが演じるイジュウインは、相変わらず強烈です。嫌いな人はアイ(鈴木麻衣花)のように、とことん嫌うでしょうが、馴れると病み付きになりそうです。

 小島裕くんが演じるミズシマは、意外と良かった。本当に、彼女居ない歴二十数年という感じがして、なかなか良い。次回出演作、Z団「BARAGA-鬼ki」も楽しみです。

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