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「UBAKURA うばクラ」(東京芸術劇場小ホール2、池袋) 植田圭輔、上杉輝、斉藤佑介、高橋光臣 [演劇]

【物語】
 女で一人で切り盛りしていた母親の急死で、東京から帰って来て、田舎の温泉宿「まるほん旅館」を経営することになったドラ息子、本丸惣太(高橋光臣)。
 旅館経営に都会仕込みの新しい感覚を持ち込もうとするが、旨くは行かず、従業員には逃げられて、残った従業員は、子供の頃、父親代わりに面倒観てくれた番頭、伊比山丈(川本成之)と、東京から無理矢理連れてきたバイトの先輩コック中村健司(柏進)の二人だけ。
 まるほん旅館は、温泉街随一の老舗で、その湯は恋煩いに効く特別な風呂というと言うことだが、宿泊客は昔ながら湯治客のお婆さん、よその(麻生美代子)と、得体の知れない若い男、楠木恒聖(小野健太郎)の二人だけ。
 本丸惣太と温泉組合の組合長とは、その昔、歌手を目指していた組合長の娘、マーシャル冴(浅川クミ)と惣太が駆け落ちした過去があることから、犬猿の仲。幼馴染みの同業者、瀧本伸太郎(恩田隆一)も、組合長に味方して、まるほん旅館に圧力を掛け、廃業に追い込もうとする。
 そんな四面楚歌の状態でも、惣太はイケメン従業員を集めて会員制クラブ、「うばクラ」を作り、起死回生を図ろうとするが、派遣会社の社員、平山浩(大谷典之)が連れてきたのは、いずれも一風変わった男3人と女1人、浦野直(斉藤佑介)、リョン・ウー(青木映樹)、門前翔子(植田圭輔)、青田みちる(上杉輝)。
 そんな中、心中を図ろうとするゲイのカップル恭本肇(尾形直哉)と高橋元信(肥田強志)がまるほん旅館を訪れて・・・。

【脚本・演出】 塩塚晃平
【期間】 2009年1月20日~25日 全8回公演
【会場】 東京芸術劇場 小ホール2、池袋
【出演】 高橋光臣、斉藤佑介、浅川クミ、青木映樹、植田圭輔、尾形直哉、肥田強志、上杉輝、小野健太郎(Studio Life)、麻生美代子、恩田隆一(ONEOR8)、大谷典之、川本裕之、柏進
【料金】 3,800円 全席指定
【問合わせ】 フリーエス http://free-es.net
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【感想】
 植田圭輔くんは、今まで子供や少年の役が多かったのですが、今回、ようやく大人?の役です。
 しかも、本当は女性だけど、男の名前「翔一」を名乗り、男の格好をしている女の子「門前翔子」で、こともあろうに、ゲイの男性、肇(尾形直哉)と恋仲になってしまうという役です。
 ひょっとしたら、設定上は、植田くんもとうとう童貞or処女喪失、やっちゃたのね、という感じです。

 「お気に召すまま」で、若き騎士オーランドー(小栗旬)に恋する娘ロザリンド(公爵の姪)を成宮寛貴くんが演じた時は、男装するロザリンドを男の成宮くんが見せてくれましたが、丁度、あんな感じです。
 さすがに、成宮くんのような艶っぽさは植田くんにはなく、ボーイッシュな女の子に終わってしまっていましたけど、これは致し方ないでしょう。
 それでも、肇と腕を組んで、いちゃいちゃする姿や、肇を「彼女」と呼ぶシーンは、なかなかお似合いでした。

 上杉輝くんは対人恐怖症で無口な調理師「青田みちる」役です。上杉くん本人は、キモさを出そうとしていたようですが、本人が思うほど、キモくはありません。どちらかというと、おどおどした感じが逆に可愛らしいぐらいです。
 よその婆さん(麻生美代子)に心酔する辺り、もう少し何か一捻りした表現ができれば、面白かったのだけど・・・。
 また、どこかで「バルス!」が飛び出さないかと、密かに期待していたのですが、残念ながら、ありませんでした。さすがに、この芝居で遊ぶのは上杉くんには難しかったか?

 川本成之さんは、実に良い感じの番頭さんでございました。

 高橋光臣さんの舞台を拝見するのは、「ダブルブッキング」以来の2回目ですが、今回は主役と言うことで、ほぼ出ずっぱりです。
 高橋光臣くん(ボウケンレッド)の芝居は、何となく三上真史くん(ボウケンブルー)に似ているなと言う感じです。

 柏進さんは、水谷あつしさんと共演すると、弟分ですが、今回は、高橋光臣くんの兄貴分で、一流レストランのシェフを目指す、ファミリーレストランのコック「中村健司」です。ただし、頼りないところは相変わらずです。

 小野健太郎さんは、一応、泊り客なのですが、色々と裏がありそうな温和しい男「楠木恒聖」です。サポート?で、帳場に立った姿は「執事ホテル」の時のバーテンダーみたいな感じです。
 ラストの黒いスーツ姿は、「マージナル」のメイヤード(青木隆敏)のイメージでしょうか。

 惣太(高橋光臣)に恨みを抱く青年「浦野直」を演じる斉籐佑介くんは、目付きの悪さが印象的でありました。
 カーテンコールの時など、普通にニコニコしていれば、さして怖くはないのですが、芝居の時の目付きは、なかなか恨みの籠もった恐ろしげな眼でありました。

 肥田強志くん(1985年生まれ)は、もっと若いのかと思ったら、意外と老けているというか何というか・・・。多分、年相応なのでしょう。1982年生まれの上杉輝くんが高校生を演じてしまうのが若すぎるのか?

 最後に、フリーエス[FREE(S)]の次回作は、5月に同じ東京芸術劇場小ホール2にて、「-新撰組異聞-PEACE MAKER」です。Takuyaくん、齋藤ヤスカくん、米原幸佑くんらが出演します。

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