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「ヘンリー六世」3部作(新国立劇場中劇場、初台) 浦井健治、渡辺徹、ソニン [公演情報]

【解説】
 15世紀イギリス史上名高い百年戦争と薔薇戦争の史実をもとに、シェイクスピアの作品中、唯一、全三部に渡る壮大な歴史劇。
 この作品の持つ普遍的な人類の愛憎、戦闘の様相と現代の我々の社会との接点を探りながら、さまざまな人間の生き様に焦点を当てる。

【作】 ウィリアム・シェイクスピア
【翻訳】 小田島雄志
【演出】 鵜山仁
【会場】 新国立劇場 中劇場 (初台)
【日程】 10月27日(火)~11月23日(月) 全30回公演(3部作 各10回公演)
【日程詳細】
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【料金】 S席 7,350円 A席 5,250円 B席 3,150円 Z席 1,500円
【発売日】 2009年7月26日(日)10:00~ [Pコード 395-495、Lコード 38623]
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☆☆☆『第一部 百年戦争』☆☆☆
【出演】
 浦井健治(国王ヘンリー六世)、中嶋しゅう(グロスター公ハンフリー)、菅野菜保之(エクセター公)、勝部演之(ウィンチェスター司教、のちの枢機卿ボーフォート)、渡辺徹(リチャード・プランタジネット、のちのヨーク公)、金内喜久夫(ベッドフォード公)、村井国夫(サフォーク伯)、木場勝己(トールボット卿、のちのシュルーズベリー伯)、鈴木瑞穂(エドマンド・モーティマー)、立川三貴(アンジュー公兼ナポリ王レニエ)、中嶋朋子(王妃マーガレット)、ソニン(ジャンヌ・ダルク) ほか
【物語】
 ヘンリー五世の葬儀が行われる中、この英雄の死がイングランドの暗い未来を予兆しているかのように、フランスにおける領土喪失、イギリス軍の苦戦など不穏な知らせが次々ともたらされる。国内では、グロスター公とウィンチェスター司教の反目から始まる貴族たちの勢力争いが表面化していたが、幼くして即位したヘンリー六世はうまく事態を収拾できない。武将トールボットだけが孤軍奮闘、フランス軍と果敢に戦っていたが、ランカスター家とヨーク家の対立で激化する貴族間の抗争のために十分な援軍を得られず、息子ジョンとともに壮絶な死を遂げる。一方フランスでは、天啓を受けたと称する羊飼いの乙女ジャンヌ・ダルクが皇太子シャルルのもとに現れて軍を起こし、神秘的な力によって一時はイギリス軍を圧倒する。やがて彼女は捕らえられて火刑に処せられ、フランス軍も疲弊してくると両国間に和議が講じられる。サフォーク伯は自ら捕らえたアンジュー公の娘マーガレットの美しさに魅せられ、彼女とヘンリー六世との結婚をとりもつ。
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☆☆☆『 第二部 敗北と混乱』☆☆☆
【出演】
 浦井健治(国王ヘンリー六世)、中嶋しゅう(グロスター公ハンフリー)、勝部演之(ウィンチェスター司教、のちの枢機卿ボーフォート)、渡辺徹(ヨーク公リチャード)、村井国夫(サフォーク伯)、上杉祥三(ウォリック伯リチャード・ネヴィル)、中嶋朋子(王妃マーガレット)、久野綾希子(グロスター公爵夫人エリナー・コバム)、今井朋彦(エドワード・プランタジネット、のちのヨーク公)、岡本健一(リチャード・プランタジネット、のちのグロスター公) ほか
【物語】
 ヘンリー六世とマーガレットの結婚に反対する叔父の摂政グロスター公は、ウィンチェスター司教らと対立し、彼らの陰謀に巻き込まれる。妻エリナーが魔術を使ったかどで逮捕され、グロスター公自身は無実を主張するが、反勢力に押し切られたヘンリー六世に摂政の地位を追われ、王妃の愛人となったサフォーク公らの策謀によって暗殺されてしまう。このような貴族間の抗争の最中、ヨーク公は着実に勢力を拡大し、ケント州で蜂起したジャック・ケードの一揆を操り、王の権力を揺さぶる。ケードは一時ロンドンに迫るが、急速に勢力を失い、逃走中忍び込んだ庭園の持ち主に殺される。またサフォーク公は、グロスター公の死を悲しむヘンリー六世によって追放され、フランスへ渡る途中海賊に殺害される。軍を率いてアイルランドから戻ったヨーク公は、かねてより要求していた政敵サマセット公の追放を王が実行しなかったことに憤り、ヘンリー六世を公然と誹る。こうして薔薇戦争の火蓋が切って落とされ、緒戦はヨーク側、白薔薇の勝利に終わる。
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☆☆☆『第三部 薔薇戦争』☆☆☆
【出演】
 浦井健治(国王ヘンリー六世)、渡辺徹(ヨーク公リチャード)、上杉祥三(ウォリック伯リチャード・ネヴィル)、中嶋朋子(王妃マーガレット)、今井朋彦(ヨーク公エドワード、のちの国王エドワード4世)、岡本健一(グロスター公リチャード、のちの国王リチャード3世) ほか
【物語】
 優位に立ったヨーク公はヘンリー六世に譲位を迫るが、弱腰の王による皇太子廃嫡の回答に納得できない王妃マーガレットが大軍を率いてヨーク一派と戦う。この第二戦は赤薔薇の勝利となり、捕らえられたヨーク公は、マーガレットによって辱めを受けた後、惨殺される。父の死を知った息子エドワードとリチャードはヘンリー王打倒を誓う。戦争はさらに激化し、やがて王妃たちは敗走、ヨーク側が勝利を収める。ウォリック伯がエドワードの即位を提唱し、フランス王ルイ十一世の義妹ボーナとの結婚を勧め、使者としてフランスに向かう。エドワードは、二人の弟をそれぞれグロスター公、クラレンス公に叙し、エドワード四世として戴冠する。しかし、一目惚れしたグレイ未亡人と結婚してしまった王は、怒ったウォリック伯の謀反を受けて軟禁されるが、リチャードの助けで脱出し、軍を率いて交戦する。ウォリックは破れ、フランス軍の援助を得て戻ってきた王妃も王子エドワードとともに捕らえられる。王子は母マーガレットの眼前で刺殺され、幽閉中のヘンリー王も密かに王位を狙うリチャードによって葬られる。
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【コメント】
 3部作を1日で観れば、朝11時から夜10時まで、休憩を挟んで11時間という大変な長丁場です。観客も大変ですが、役者はもっと大変なので、翌日は日曜日なのに休演です。これほどの大作で、休日に休演というのは、興行的には考えられませんが、さすが「新『国立』劇場」という感じです。採算よりも芸術性なのでしょうか。

 「ヘンリー6世」の時代のイングランドは、日本史で言えば、室町時代の応仁の乱から戦国時代の本能寺の変といった感じの激動の時代です。「ヘンリー6世」はイギリス版、歴史大河ドラマといった感じです。
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