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「FROGS」(シアターグリーン、池袋) 桜田通、青柳塁斗、柳澤貴彦、植原卓也、岸谷五朗 [演劇]

 ミュージカル「FROGS」は、ベテラン俳優の岸谷五朗さんが演出を手掛けて、所属事務所アミューズの若手男性タレント8人に舞台の上で飛んだり跳ねたりさせるというお芝居です。

 ダンスの試合に負けて、ダンスも人生も嫌になった翔[カケル](桜田通)が田舎に暮らす従兄弟の照[テル](柳澤貴彦)と共に、ひょんなことから蛙(カエル)になってしまい、カエルのアマネ(青柳塁斗)やフクロウ[アマネのセリフでは「クロ」にしか聞こえなかったが、本当は「フクロウ」らしい。](植原卓也)と共に、人間に戻る方法を探して旅(冒険?)をするというようなお話です。

 最初、人間に戻りたくない、カエルのままで良いとか言っていたカケルも、最終的には人として生きる道を選び、再び、ダンスをしようと思うようになると言うことで、目出度し、目出度しと言う形で終わります。
 一応、テーマは「父と子」あるいは「人として生きること」みたいな感じで、カケルの父の声として、岸谷五朗さんも出演します。何のために、誰のために、ダンスをするのか、悩むカケルがその答えを探して旅に出るというような感じでしょうか。映画「バッテリー」での父親役もそうでしたが、色々言っても、息子のことを良く理解している格好良い父親役というのは案外、岸谷五朗さんには似合っているようです。岸谷さんは悪役も似合っているのですが・・・。

 ミュージカルと言っても、ストリートダンスを中心とした舞台なので、かなり動きが激しく、桜田通くん初め、皆さん、よく身体が動いていました。真夏の暑い盛りに、この公演をしたら、きっと大変だったでしょう。
 特に青柳塁斗くんの動きは速さだけでなく、柔らかさ、しなやかさもあって、なかなか良かったと思います。カエルなので、わざわざお臍の出る衣装を着た上で、お臍の上に絆創膏を貼って隠す(カエルにヘソはない)という演出も、なかなか可愛かったのではないでしょうか。

 エアコンを買うのが人生の目的みたいなテルを演じた柳澤(栁澤)貴彦くんは眼鏡をかけた優等生という雰囲気が良く似合っていました。
 いつも大人の言うことを気にしているフクロウ役の植原卓也くんは声が少し割れたような感じで、あまり綺麗とは言えないのですが、長身と長い手足を活かして優雅に踊ると、なかなか良いのではないでしょうか。

 カエルに雨は付きものなので、舞台の上から本物の水を落として、雨を表現するという手法が取られていました。舞台に雨を降らすというのは、蜷川幸雄さん演出の「オレステス」でもありましたが、今回は役者がびしょ濡れになるほど派手ではありませんでした。いくらカエルでも、いくら若くても、この時期にびしょ濡れになるのは、さすがに辛いでしょうから。

 「FROGS」のポスターパンフレットに載っている岸谷さんのコメント、素晴らしい役者(何もできない問題児)たちに芝居をさせる演出家としての苦労と喜びが笑えます。ある意味、本編よりも面白いかも・・・。
 彼らから「沸き出る無限の可能性」というのは、まさに若さの象徴でしょう。彼ら問題児たちの今後の活躍に期待します。

 ところで、桜田通くんは芸名ではなくて本名のようですが、こういう冗談みたいな名前を付けた親というのは、一体、どういう親なのでしょうか。青柳塁斗くんも変わった名前ですが、桜田通くんには負けます。
 柳澤貴彦くんや植原卓也くんは普通の名前ですけど・・・。
 変わった名前を付けられると、他人に覚えられやすいというメリットorデメリットがありますが、とりあえず桜田通くん、青柳塁斗くんの場合はプラスに働いていると言うところでしょうか。


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