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「廃墟に咲く花」(笹塚ファクトリー) SUGER、和田雄太郎、山本栄治 [演劇]

 大阪で多彩な活動を繰り広げているボーカル・パフォーマンスユニット「SUGER」が初めて東京に進出するということで、観てきました。

 K国(北朝鮮?)から日本へミサイルが飛んできて、多数の死傷者が出たのを切っ掛けに、憲法第9条が改正され、日本国軍が編成されて、徴兵制が施行されると共に、K国への報復戦争が始まるというストーリーです。
 SUGERの6人と和田雄太郎くんの7人が新兵役、お笑いコンビ「アンバランス」の山本栄治さんが教官役を務めます。

 今から30年ぐらい前、安保闘争からヴェトナム戦争の時代には、ソ連共産主義対米国帝国主義という東西対立の構図の中で、戦争が語られていましたが、どちらかというと戦争は遠い国の出来事、日本が戦争の当事者という感覚はなく、戦争に巻き込まれないようにしよう、日本は傍観者に徹しようという感じでした。

 しかし、ソ連が崩壊して東西対立が無くなったにも関わらず、戦争の脅威が減らず、世界的なテロの驚異や核兵器の拡散と言った状況の中で、日本自身が戦争の当事者になるという話が段々と現実味を帯びつつあるようです。
 憲法改正、特に9条改正による再軍備、海外派兵も公然と論議されるようになっていますし、K国に対する経済制裁を本気で主張する人もいます。

 かつて、日本がアメリカと戦争を始めることになった原因がアメリカによる対日制裁(日本への原油の輸出禁止など)であったことを考えれば、経済制裁が戦争への第一歩であることは間違いのないところです。経済制裁→ミサイル攻撃→再軍備→戦争という図式は、小説や映画の話ではなく、近い将来、現実の話になるかも知れません。
 そのとき、戦場で死ぬのは、10代から30代の若い人たちでしょう。

 劇中、「兵士になんかなりたくない」という新兵に教官が「なぜ、徴兵制に反対しなかった。反対しなかったと言うことは、認めたということだ」というような台詞を言うシーンがあります。
 野田秀樹さんや鴻上尚史さんのような古い世代の人たちではなく、平成生まれの若い人たちにも、こんな感覚が育っていることには、いささか頼もしくも感じます。

 ところで、SUGERの6人の印象について。

東勇気(あずま ゆうき)くん
 SUGERのリーダーで、歌もダンスも演技も、そこそこできるが、今一歩という感じです。でも、仲間を引っ張っていこうという強い意気込みは感じられます。SUGERの今後の方向性を左右するのは、多分、彼でしょう。

中津五貴(なかつ いつき)くん
 SUGERにおける音楽活動の中心メンバーらしい。声と歌はなかなか良い。時々見せるやる気のなさそうな態度は、演技なのか、地なのか・・・。山下智久くんに似ていなくもないかも・・・。

川隅美慎(かわすみ びしん)くん
 SDUGARのメンバー最年少、14歳11ヶ月の中学生。若いというか幼いというか、とにかく歳の割に落ち着いていて、身体も東くんや中津くんよりも大きいので、意外と大人に見える。くじ引きで決められたとはいえ、新兵7人の班長を務めて、さして演技に違和感がない。舞台度胸も有りそうだし、役者としては、今後に期待が出来そう。三浦春馬くんに似ていなくもないかも・・・。

上船弘人(うえふね ひろと)くん
 三枚目的なキャラをこなしていたが、身体の動きとダンスのセンスは6人の中で一番良いと思う。

小野秀人(おの ひでと)くん
 SUGERの最年長、21歳だが、童顔なので、意外と若く見える。Stadio Lifeの仲原裕之くんに似ていなくもないかも・・・。

寺田慎矢(てらだ しんや)くん
 6人の中で一番印象が薄かった。教官役の山本栄治さんとの絡みは一番多いのだが、美味しいところは山本さんに持って行かれたという感じで、ベテランの勝ちというところか。

 最後に、休憩なしの2時間30分、6人は、ほとんど舞台に出突っ張りで、本当によく動きます。さすがに若いなと感心してしまいました。和田くんも頑張っていますが、付いていくのが大変そうでした。

FORGET ME NOT~廃墟に咲く花~(DVD付)

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  • アーティスト: SUGER, ミツバコ, 島野聡, 川隅美慎, 土屋文彦, 尾上文
  • 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
  • 発売日: 2007/11/28
  • メディア: CD


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