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「遙かなる時空の中で 舞一夜」(池袋サンシャイン劇場) 中村誠治郎、根本正勝 [演劇]

 人気ゲームのストーリーを舞台化した作品ですが、Z団のキタムラトシヒロさんが脚色・演出を手掛け、Z団が殺陣を務めているので、かなり楽しめます。
 評価は微妙なところでしょう。好き嫌いがはっきり分かれそうです。Z団ファンやキタムラトシヒロさんのノリが好きな人は○でしょうが、そうでない人や純粋な原作ファンには・・・という感じです。

 見所は、森村天真を演じる中村誠治郎くんでしょうか。Z団の面々を相手に華麗な殺陣を見せてくれていました。
 「ハナレウシ」でお馬鹿な山県狂介を演じ、「少年陰陽師」ではミュージカル初挑戦で初悪役として、ちょっと捻くれた癖のある神楽甲陣を演じていたときは、それほどとは思わなかったのですが、今回の森村天真は、なかなか良かった。
 設定はともかくとして、舞台の上では、事実上の主役ですね。中村誠治郎くんは1980年生まれで、今年、28歳になりますが、17歳、高校生の役も、なかなか似合っていました。JAC出身らしく、バック転も披露していました。

 元JACK×JACKの根本正勝さんは、中村誠治郎くんと同じバンブーに所属することになったようです。ちょっとだけですが、綺麗な歌声を披露してくれました。メガネ姿も、なかなかお似合いです。

 小天狗を演じたやまだまいこさんは相変わらずテンションが高い。
 マイケル津金さんは、最後のカーテンコールで、お馴染みスリラーの格好で登場したりして、ファンの人にサービスしていました。
 寿里くんは、ちょこっと台詞を噛んでいましたが、全然動じなかったのは、それだけ舞台経験を積んできたと言うことなのでしょう。

 悪役3人組は、ヤッターマンのドロンジョ一家のパロディですね。わざわざオリジナルキャラを創る辺り、脚色家キタムラさんの本領発揮と言うところでしょうか。
 個人的には、惨魏役の中村英司さんのファンです。ドジで間抜けで、憎めない悪役を演じると、とても似合う役者さんで、中村英司さんは、やっぱりコメディアンだったかという感じです。

 劇中、源頼久(成松慶彦)と森村天真(中村誠治郎)が京の街へ怨霊の探索に行くシーンでは、観客を京の町衆に見立て、客席に彼らが降りてきて、お客さんに「怨霊を見掛けなかったか」と尋ねます。
 このシーンでは、1階の客席だけでなく、2階席も廻って怨霊を探索することがあり、2階席へ上がっては、息を切らせながら、お客さんに尋ねていました。

 そして、2階席から頼久が舞台に戻るまでの間、場を繋ぐために、中村くんが客席からルービック・キューブを借りて、焦りながらも、得意なところを披露したりして、客席を沸かせていました。
 プロフィールに特技:ルービック・キューブと書いているのは、伊達ではないようです。時間を押して巻けと言う指示が出ている、あの状況で、成松くんが2階席から戻ってくるまでの短い時間に、6面クリアしてしまうのは立派です。

 終演後には、Z団恒例のダブルカーテンコールがあり、藤姫役の森林永理奈さん、惨魏役の中村英司さんなどがスポットライトを浴びて、舞台挨拶をされました。

 終演後の物販販売には日替わりでキャストが加わり、寿里くんと椎名鯛造くん、根本正勝くんと中村誠治郎くんらが登場し、お客さんと握手をしてくれていたので、まさに黒山の人だかりでありました。

 未定と言われていたZ団の次回公演は4月という話もあります。
 「遙かなる時空の中で」を観て、Z団のファンになった人もいるでしょうから、是非、次回作に期待したいところです。

 ちなみに、中村誠治郎くんと根本正勝くん、それに加藤良輔くんも出演していた「ハナレウシ」はシアターサンモール(239席)で上演され、動員数はわずか1790名と、サンシャイン劇場(832席)の2回分ちょっとです。
 これを機に、Z団も一気にメジャーになれるか・・・。

 余談ですが、中国の昔の国の名前で、「蔡」は「サイ」ですが、「斉」は「セイ」です。また、「齋(サイ)」と「斉(セイ)」は別の漢字です。
 「斉陵王」または「蘭陵王」は6世紀の北斉の将軍、高長恭のお話なので、「サイリョウオウ」ではなく、「セイリョウオウ」が正しい読みです。


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